才本設計アトリエのブログ記事
2015 03/13 18:20
祇園の白川周辺の桜の景色は京都の中でも、最も京都らしい風情をもっていると思います。辰己大明神を中心とした白川南通や新橋通周辺は、桜の美しさと白川の軽やかな流れ、そしてさらに茶屋街の建築群とそこで憩う人々、街路で花見を楽しむ人、等々が総和され渾然一体となっ...
2014 09/03 19:51
「スキップフロアで外との連続性をもたせたコートハウス」 というタイトルで掲載されました。 敷地の高低差を利用し、スキップフロアによりそれぞれの空間をずらしながら 中庭を設けることにより各部屋が一体の空間となるよう、オープンな雰囲気を作り出しました。 趣味室...
2013 05/18 17:03
四天王寺は中門と塔が重なり左右対称の三角形のように見えます。このスタイルは法隆寺の景色に比べ味気なく感じます。 法隆寺は中門を中心として左に五重塔、右に金堂が並置し、これから参拝する人々に大きな期待を持たせます。金堂は、その前にある松が大きく成長している...
2013 03/22 17:58
先日、大阪の四天王寺を、初めて見る機会に恵まれました。 四天王寺は、聖徳太子が、当時仏教推進派の蘇我馬子排斥派の物部守屋激しく争った際に、仏教の守護神である四天王に戦勝を祈って593年に難波荒陵に四天王寺をつくろうと計画した、と日本書紀に書かれています。出土...
2013 03/12 18:30
先日、丹下健三氏設計の「艶金の墨会館」を見学する機会を得ました。丹下氏は1952年に広島平和記念館でデビューし、その後1957年旧東京都庁舎、1958年香川県庁舎と代表作を生み出していますが、この作品はその狭間の作品で1957年に竣工しています。 午後の講演会で鈴木博之...
2013 02/06 17:22
湖南三山とは常楽寺のほか長寿寺、善水寺の三寺を総称した言葉です。長寿寺と善水寺にも中世に建立された国宝の本堂建築があります。 特に長寿寺本堂(上写真)は鎌倉初期につくられ、それ以前にはない新しい空間構成を示しています。すなわち伝統的な金堂建築の仏像空間...
2013 01/21 17:32
下記の図は常楽寺の伽藍配置です。 緑に塗られた道路は参道で、参道の正面、少々左にずれた場所に常楽寺本堂があります。さらに左の奥の一段高いところ(等高線を一本上がったところ)に三重塔がありますが、正面の向きが本堂とは違います。前回お話ししたように三重塔は...
2013 01/12 16:49
京都では応仁の乱など戦乱で失った中世寺院建築の逸品が、隣県の滋賀には、数多く残っています。今日ご紹介する、現在湖南市にある湖南三山の一つ、常楽寺もその一つであります。ここでは室町期に建立された本堂と三重塔が残りともに国宝に指定され、その境内が今の日本では...
2012 12/17 17:46
京都・源光庵は紅葉の時期は観光客でにぎわう。本堂の二つの窓からのぞき見える紅葉は意表を突く光景で、やはりサプライズで美しい。 一つの窓は円形もう一つは角形で、当寺の解説によると、円形は大宇宙つまり悟りの心を表し「悟りの窓」と呼び、角形は人間の生涯を象徴...
2012 11/26 17:33
2009年の12月と翌年の1月にこの正伝寺について書きましたが、先日、再び正伝寺庭園を見まして、新たに気が付いたことがあります。 正面の築地塀についてであります。築地塀が地面と接する部分の巾木に注目しますと若干縦長な平瓦が少しの隙間をあけて等間隔に並べられており...